ロタウイルス感染症

ロタウイルスとは?

ロタウイルス感染症(ロタウイルス胃腸炎)は、非常に感染力が強いロタウイルスによる感染症で、6ヶ月から2歳くらいまでの乳幼児の多くが感染します。

感染時期は秋から冬にかけてが最も多く、冬季下痢症とも呼ばれています。ママからの免疫のある間は、感染しても重症化せずにすむことが多いのですが、最も感染率が高いのは生後7~15ヶ月です。

ロタウイルス感染症の症状

主症状は、下痢と嘔吐で、39度以上の高熱が出たり、腹痛を起こすこともあります。大量の水溶性の下痢便は白っぽく、回復までに1週間ほどかかります。感染しても症状が出ない場合もありますが、便の中にはウイルスが排出されていることがありますので、注意が必要です。

重症化すると、脱水症状をおこしたり、肝不全、脳炎、痙攣(けいれん)などを併発することがあります。

治療法と自宅ケア

下痢が激しいのですが、ウイルス性のため、下痢止めは有効ではありません。脱水症状を防ぐため、こまめに水分補給をします。電解質も失われるため、電解質を含むイオン水を与えるといいでしょう。嘔吐が激しい場合は、吐き気止めの処方、もしくは点滴治療が必要な場合があります。早めの受診してください。

また、下痢がはげしいので、デリケートな赤ちゃんのおしりがかぶれてしまうことがあります。優しくぬるま湯で洗うようにして、ただれを防いであげるといいでしょう。

ワクチン接種について

ロタウイルスワクチンは自費による任意接種です。ワクチン接種により、重症化を予防する可能性があります。どちらも高額なワクチンですが、生後2ヶ月からの接種で、接種期間が短いため、子供が生まれたら、早めにかかりつけ医師との相談をして、ワクチン接種スケジュールを考えることが必要です。

●ロタリックス[1価・2回接種]

最も流行して重症化しやすい1種類のロタウイルスを弱毒化したワクチン。遅くとも生後3か月半過ぎまでに1回目を受け、生後24週までに接種を完了。生後24週以降は接種することができません。

●ロタテック[5価・3回接種]

5種類のロタウイルスを弱毒化したワクチン。4週間隔で3回接種します。遅くとも生後3か月半過ぎまでに1回目を受け、生後32週までに接種を完了。生後32週以降は接種することができません。

参考

ロタウイルス感染性胃腸炎 国立感染症研究所

2016/01/12 更新

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